| |
《 「大くら律子市長を励ます会」 大くら市長・お礼のスピーチ 》
三月には珍しく雪が降りましたね。どうなることかと思っていましたが、こんなにたくさんの方がお出かけくださいました。感激しています。
たくさんの励ましのお言葉をいただきました。この街は、この街に住む住人が作っていこうと、多くの方によって語られました。
地方分権の時代です。国や県の言いなりになる時代は終わりました。この街に住んでいる人たちが、どんな街を目指していくか。どんな施策を展開して行くことで、子どもたちやお年寄りを、安心して安全に、住み続けられるまちに出来るか。それは、このまちに住む住民が決めることです。
人生のそれぞれのステージを豊かに
私は、市民力を大いに出していただいて、行政は黒子になりながら市民と協働して、安心して安全に住み続けられる市を目指したい。そのことを一期四年言い続けて参りました。ようやく多くの方々に、この言葉に応えていただけるようになりました。
これはどういう事かと申しますと、この市に生まれた子どもたちを、健康に育てるような市にしたい。赤ちゃんが育ってきたら、豊かな心を育てる教育を実現したい、ということです。そして、その子達が成人になったら、可能な限りこの市に働く場が確保されることです。
読書ボランティア全国一
今、多くの方々が、ボランティアとして、子育てを支援をする地域が、また取り組みが、各地で起こっています。幼稚園に上がったり、小学校に上がったりした子どもたちに、“何とか豊かな心を、読書を通じて取り戻したいね、心を育てようね”ということで、読書ボランティアが全国一の市になりました。
そして平塚市は、小学校区ごとに、子ども読書推進計画を立て、その活動が始まりました。私は、これまで考えられなかった事だと言われましたけれども、小学校四校に、学校図書館司書を配置させていただきました。
財政が厳しい中で、率先してそんなことをやるのか、という反発もございましたが、子どもが豊かな心を持って元気に育つ市は、未来があります。この平塚の未来を背負って立つ子どもたちが、豊かに元気に育てるような環境なくして、この市の将来は無い、と私は考えました。そこで、この施策を実行いたしました。
そうは言っても、たいしたお金を出すわけではありません。どういう書を選ぶか、どういう図書館を作るかは、やっぱり専門家の力が必要ですから、専門家を配置したわけでございます。これからの四年間で、全小・中学校に、図書館司書を配置したいと私は思っています。
持てる能力を活かす「場」つくり
この市の現在の状態を作り上げて下さったのは、高齢者の方々でございます。戦後の厳しい中から立ち上がって、平塚を日本一の七夕の街にしてくださいました。今、私たちが豊かな暮らしを享受できるのは、高齢者の方々の、そういったお働きがあったからで御座います。この方々が、本当に心安らかに、人生を全うすることが出来るような、そういう福祉の市・平塚を目指してまいりたいと思います。
今、介護保険が、あるいは障害者福祉が、法律の色々な縛りがありまして、大変な状況になっております。そこを何とか行政だけでカバーするには、財政的に厳しい状況がありますけれども、せめて、なんとか、その思いや心を伝えるような、福祉に優しい市を実現してまいりたいと思っています。
介護予防のための、高齢者の健康づくりや、あるいは、多くの方がふれあうような「場」づくりが大事なことだと思っています。
平塚では、八ヶ所、地域福祉の拠点となる福祉村が立ち上がりました。そこには800人に迫るボランティアさんが、登録をなさって下さっています。お年をとっても、自分に出来ることでボランティアをしたい、自分が支えられることだけではなくて、支えることで元気に暮らしていくことが出来る、そういう思いから登録をなさっています。
それが、子育て支援につながったり、お年寄りのサロンにつながったり、給食を一緒に食べながら、いろんなことを語り合ったりの時間になっています。民謡を楽しむ会も御座います。クラシックを楽しむ会も御座います。そういう意味で、これから、定年退職した団塊の世代が、地域デビューをする場を豊富に揃えて行きたい。
その一つが、地域福祉村で御座います。定年退職した方々が、サラリーマンとして磨いてこられた技術と能力を、この市に活かしていただけるような場づくりを、これからの4年間できちんとやってまいりたいと、考えております。
活力を生み出す
この市はやっぱり、一人一人が、ものを考え、みんなで力をあわせて、このまちづくりを進めて行くことが大事です。それには、市民の自治力が備わっていなければ、言いなりになっていくかもしれません。誰か強力な声を発する人の言いなりに持っていかれるという市ではなくて、みんながケンケンガクガク意見を出し合い、議論しあって、この市の活力を作り出して行きたいと思っています。
活力を生み出すために、中心市街地は、歩いて楽しめるような「再生市街地プラン」を作りたいと思っています。今、まちが廃れているという方がいます。しかし、一人一人がその気になったら、このまちを再生することが出来るはずだと思います。
商店街に、消費者が何を望んでお出かけになるのか。また、それぞれのお店は、どういう経営をして行きたいのか。この平塚市の中心商店街は、どういう方向を目指すことが活力につながるのか。こういうことを大いに議論して、「中心市街地はやっぱりいいね、行って楽しいね、歩いて楽しいことがいっぱいあるね」と言われるまちづくりをしたいと思っています。
観光資源を活かす
また、平塚のまちには、色々な花がたくさんあります。お花畑や湘南平や、あるいは湘南海岸には浜昼顔と、花々が咲き誇っています。これをもっと平塚の観光資源として生かすことが出来ないのか。そのことを私は考えたいと思っています。
幸いに神奈川県が「花と緑の拠点」を金田地区に作ることになりました。その周辺では、農業を体験する場も、平塚市と土地を持っている農家と、あるいはJA湘南が、力をあわせてやっていこうと言う動きが、今始まっています。そういうところも大いに活用しながら、
「七夕ばかりではない、あのまちに行ったら元気をもらえるね」
「あのまちの自然は豊かだね」
「あのまちの海はすばらしい」
「あのまちの川は豊かに流れていて、多くの方々が憩っているね。楽しんでいるね」
そう言われる市をつくる事が、よその市から「あのまちに行こう!」と言うことにつながることだと思います。そこが、平塚市の活力につながっていくことだと思います。
平塚の資源・豊かな自然等を活かしながら、この市の観光を作り上げて行きたい。ハード事業で、大きな施設をつくるだけが元気の基ではありません。市民が生き生き出来るような、福祉や教育や環境、あるいは、平塚の自然資源や文化資源を活かす市を、みんなが一緒になって、まちをつくり守る。そして、自分たちが他所から来る方に案内も出来る、そういうまちづくりをする事が、この市にとって最も元気の基になるのではないか、と思っています。
平塚・山下線開通
しかし、ハード事業をしないわけではありません。道路整備もやってまいります。平塚・山下線もようやく開通できる運びとなりました。平塚の東西方向の道路網が一つ大きく発展するめどが見えたわけで御座います。
環境事業センター
また、先ほど田村の方がご紹介下さいましたけれども、大神地域で、苦渋の選択として、「環境事業センター」を、「これからも作り直していいよ」という決断を頂きました。そのために三年数ヶ月かかりました。私はどんなことがあっても、平塚市の思いを地域の皆様に自分の声で伝えたいと思いました。
職員も頑張りました。私も何回も出かけました。出かけるたんびに、「吉野市長の時には出て行くといったよ」「平塚市内の三箇所に振り分けて、場所を変えてやるよ、大神から出て行くと言ったよ」と言う話が何度も何度も出ました。
しかし、出来ない事を約束することほど困ったことは無い、とつくづく感じました。私は、なんとしても大神地域にこの施設を作らせていただきたい、ということでお願いをさせていただいたわけです。
これからの環境事業センターと言うのは、今までとは違います。環境に配慮して、ダイオキシンをばら撒くような施設には決してしない。臭気で地域住民を困らせるようなことは無い、すばらしい施設を作りたいと思います。
苦しみは皆でカバーする
しかしそのために、26万全市民にご協力いただきたいことがあります。それは、ゴミを限りなくゼロにするということです。ゴミがあるから燃やさなくてはなりません。しかし、それぞれの暮らし方によっては、ゴミを出さない暮らしを出来るはずだと思っています。リサイクルするものは仕分けし、生ゴミは最小限にする。ゴミになるようなものは買わない。お料理をつくるときは、食べきるだけをつくるという事を、それぞれの方が努力をしていただきたいと思います。
そのことで、大神の苦しみを、全市民がカバーすることが出来るはずだと思っております。これからの4年間は、私は一人一人の市民に、そういうことを訴え続けてまいりたいと思っております。
一人一日1キロ以上のゴミを出しています。それを800グラムに少なくするだけで、ゴミを燃やす量が減っていくわけで御座います。このことで、周辺の方々に迷惑をかける度合いが減っていくわけで御座いますから、そういうことを可能にするような環境行政をすすめたいと思います。
地球温暖化防止を 平塚から発信
地球の温暖化が叫ばれております。本当に今年の冬はあったかい日が続きました。このような私たちの暮らしを続けていったら、地球の存亡そのものにかかってきていると私は思っています。したがって、一人一人が出来ることを出来るときに努力しなければ、私達は子や孫に、安心してこの平塚を、この地球を譲り渡すことが出来ない、と思います。
人間だけが生きている地球ではありません。私達は動物とも共存して、この地球で生きていかなければなりません。
そんな中から平塚市は、小さなことかもしれませんが、「コツコツ(CO2CO2)プラン」と言うのを伝えてまいりました。一人一人の暮らしの中で、炭酸ガスの排出量をどうやって少なくするか、と言うのが、その「コツコツプラン」で御座います。いまや企業もそれに協力して下さるようになりました。あるいは、企業で働く家族の方々も、ご協力を下さるようになりました。三千人を五千人に一万人に増やしていくことは、炭酸ガスの排出量を何トンも減らすことが出来ます。この平塚から、地球温暖化を防止するために、一つ一つの積み上げをして行きたいと思っています。
そして平塚の市は緑の豊かなまちです。農のある市です。農業が元気をなって、いつまでも農業を続けられるような、そんな市でありたい。それは、農業者が助かると言う問題ではありません。農業のあるまちと言うのは、人々に環境を与えてくれるまちです。作物を作ることによって、地域の環境を豊かにしてくれる、と言うことがあるからです。
経済的活力
平塚の市は、経済的にも、やっぱり活力のあるまちでなくては、税金の収入が上がりません。従って平塚市は、平塚に今ある企業が流出しないような対策を打ってまいりました。
しかし、「一般企業が出て行くじゃないか」とおっしゃる方がいます。
「日産車体の件に関しましては、平塚市がそれを先に止めることが出来なかったのか」と言うお叱りの、数々の手紙が参ります。
時代の流れはいまや非常に激しく動いております。企業には企業の戦略があります。企業も生き残りをかけて戦っているわけで御座います。その企業が生き残りの策として、グローバルな視点から判断をしたことを、たかが行政一つが止めるとか、行政が何億も出してそれを支援するとか、と言う次元の問題ではない決して無い、と私は思っております。
従って、その跡地を、どういうふうに平塚のまちづくりに活かして行くのか、それが、行政のやるべきことだと、早速対策会議を立ち上げたわけで御座います。
また、日産車体が出て行くことで、下請けや孫受けが影響を受けます。そういうところには、中小企業に対する支援策を色々持っておりますが、これから、もっと積極的に支援をしていかなくてはならない、と思っております。
優先順序を精査して
平塚は施設が沢山あるがために、それを一元管理する必要があります。そのことでは皆様に、負担を強いることも出てくるかもしれません。それは、大きな体育施設や文化施設をつくったりすると、市民の税金をそれだけ使うわけで御座います。
美術館も60歳以上無料でよいのか、と言う声も盛んに聞こえてまいります。色々な公民館施設は、私は無料で続けて行きたいと思っておりますが、“受益者負担”を求めざるを得ないと言うものも出てくると思っています。
市民に、「あれもこれもやりますよ。こうしてくださいと言われれば、全部やりますよ」と言うのは、嘘っぱちだと思っております。税金を有効に使うと言うのは、持続可能な平塚市をどう経営していくのか、と言う視点に立たない限り出来ません。市民から、あれもこれもと言われたときに、自分の任期中には、“いいカッコしたい”“いい顔をしたい”から、安易にやると言うようなことは、もう、北海道の夕張市が示したように、これからは成り立たないと思っています。
そういう中から、何を平塚で優先すべきなのか、何が将来に引き渡すためにはとどめておくべきなのか、あるいは、何については、市民の皆様にもご負担を強いなければいけないのか、何は優先的にどんなことがあっても無料にしなければいけないのか。そういうことをしっかりと精査して、財政の健全化プランをきちんと立てながら、確実に実現して行きたいと思っております。
市民と共に、喜び、涙し、笑う市長
私は、市民の中にいつでも入って行きたいと思っております。鹿児島県の生まれで、私はこの市に一人も親類縁者は御座いません。しかし、多くの友人が私を支えて下さいました。私は今日お集まりの皆様の、熱い視線を感じながら、この方々にきちんとお返しをする、そのご恩に報いるのが、私の役目だと思っています。
私は、市民と共に笑い,市民と共に喜び、苦しいときには市民と共に苦労し、汗を流し、市民と共に喜びの涙も悲しみの涙も流せるような、そんな市長であり続けたいと思っています。
そのことを胸に、これからの四年も、市民と共に協働しながら考え合って、子どもにもお年寄りにも、障害のある方々にも、温かさやぬくもりを伝え合って、みんなで支えあって生きていける、そんな平塚のまちを実現したいと思っております。
どうぞ皆さん、最後までお力を貸してください。
今日は誠に有難う御座いました。
〈トップページへ戻る〉
|
|